INTERVIEW

村上さん：地元のいわき市の漁協で、働くことになったきっかけって何ですか？

大山さん：就職活動中に高校の先生に勧められたからです。見学したら雰囲気もよく働きやすそうだなと感じて、お世話になる事にしました。やっぱりいわきでこれからも暮らしたかったので。

橋本さん：私もいわきの自然が好きで、地元で就職を希望していました。初めて実際の市場を見たのが職場見学の時だったんですけど、知らない魚が沢山並べられていて、市場のすごい活気に圧倒されました。こういう職場で働いてみたいと思いました。

村上さん：なるほど。それでは今は市場ではどんな仕事をしているのですか、また仕事で心掛けていることはありますか？

大山さん：私達の仕事は魚を計量したり記録することで、正確なのはもちろんですが、スピードよく仕事をこなす事を大切にしています。始めたばかりの頃は魚の名前が全然分からなくて、覚えるのが大変だったですね。

橋本さん：魚種は「一日一種類ずつ、覚えたら大丈夫だよ」と、先輩からアドバイスをいただいて、徐々に覚えました。雰囲気に慣れるのも大変でしたし、朝が早くて体力勝負の仕事ですね。

大山さん：起床はだいたい毎日5時半くらいです。7時には市場に来て、戻ってくる船を待っています。8時からセリが始まると、休憩なく11時くらいまで作業が続きます。私達がまごつくと、セリが進まないので集中する時間です。

橋本さん：家族には「体調管理には気を付けて」とよく言われます。職場では大きい声での挨拶は意識していますね。皆さんパワフルなので、私も負けないように元気でいるようにしています。

村上さん：確かに市場の皆さんは、朝から元気いっぱいな方が多いですね。それでは、この仕事をしていて、よかったなと思ったこととは何ですか？

大山さん：皆さん本当に優しいんです。「持って帰りな～」って、魚をくれたりして家族が喜んでいます。私は魚をさばけないので、おばあちゃんにしてもらいます（笑）「今日は緊張しているな」って、声を掛けてくださる温かなイジリもうれしいですね。

橋本さん：私は魚をさばけるようになったよ。動画を見ながら練習して（笑）市場は年齢層も幅広いので、皆さんと話をするのが楽しいです。魚の食べ方とかもそうですが、市場のことなど教えてもらえます。孫のように優しく接してくれるんです。

村上さん：獲れたての魚がもらえるなんて、大変そうだけど素敵な職場！　そんな忙しい日々の中で、お休みの日などリラックスする過ごし方を教えてください。

大山さん：友達と映画を見たりとか、出掛けるのが好きです。体を動かすことが好きで、バッティングセンターとかにも行きます（笑）

橋本さん：私はインドア派。ワンちゃんを飼っているので、家で一緒にゆっくりしています。

村上さん：それぞれお二人対照的だからいいコンビなのかな（笑）それでは最後にこれからの目標を教えてください。

大山さん：漁業に関わる仕事に若い人が増えればうれしいし、それをサポートする存在になりたいです。漁協に後輩が３人入ってきてくれたので、頼れる先輩でありたいと思っています。そう思えるようになったのも、同期の橋本さんがいたから。一人だったら相談相手もいなかったので…。何かあれば二人で相談してやってきた。本当に心強いです。

橋本さん：ありがとう。私もそうだよ（笑）震災前よりは水揚げが少ないので、やっぱりもっと活気が戻って欲しいです。漁業者さんと協力して徐々にでも戻していけるように、皆さんを支えたいです。もちろんこれからも、美味しいいわきの魚をたくさん食べて貢献したいです。