INTERVIEW

村上さん：まずは漁師を始めたきっかけを教えてください。

桑折さん：魚が好きだからです（笑）小さい頃から海の近くに住んでいたので、海が大好きなんです。

村上さん：ド直球な素直なお答え（笑）そんな大好きな魚で、一番好きなのは何ですか？　この港でどんな魚が獲れるんですか？

桑折さん：う～ん、一番好きな魚はカワハギ…ですかね。獲れる魚は季節によって変わりますが、真冬の今だったら真ダコです。夏になったらスズキ、シラスも美味しいですよ。

村上さん：真ダコ、美味しそう！　どんな食べ方がお勧めですか？

桑折さん：刺身もいいですが、カレー味などのスパイスで炒めて食べるのがお勧めです。香りもよくなるし、スパイスの刺激がタコの旨味を引き立ててくれます。

村上さん：お酒にもご飯にも合いそうですね。漁船には誰と乗っているんですか？

桑折さん：じいちゃん、じいちゃんの兄貴、いとこの4人で船に乗っています。この第三長栄丸は、震災で船が流された後に買った船なんです。じいちゃんが船に乗っている姿に憧れて、自分も船に乗りました。

村上さん：なんだ～。凄いカッコいい漁師になった理由があるじゃないですか（笑）おじい様に漁師になると伝えた時に、かけられた言葉はありますか？　

桑折さん：いいべって喜んでくれて「船の仕事は自分で頑張った分だけ、自分の物になるんだ」って、教えてくれました。

村上さん：魚を獲ることへの熱い想いが伝わってくる言葉ですね。漁をしていて大変なことや、逆にうれしいことを聞かせてください。

桑折さん：海が荒れている時は大変です。嵐でも漁に行くときは行くんで。うれしいのは…やっぱり魚が獲れた時です。今、新しい船を港の近くの造船所で作ってもらっています。うれしい反面、もっと仕事を覚えて新しい船で苦労しないように頑張らなきゃと思っています。

村上さん：それは楽しみだな～。完成が待ち遠しいですね。最後に将来の真野川漁港や福島の漁業についての想いを聞かせてください。

桑折さん：うちの漁港もそうですが、浜通りにある漁港は皆さん震災後も頑張っています。こんなに魚種が豊富で、美味しい魚が獲れるんだよと、広く皆さんに知ってもらって味わって欲しいです。真野川漁港は、自分も含めて若い漁師が多いんです。みんな仲が良いけど、海の上ではライバル。これからもお互い高め合って、いい漁師になりたいですね。